先日、大先輩の社労士先生のご紹介で、介護事業所の経営者の方にお会いしました。
私自身、ケアマネとして様々な入所施設を見てきましたが、ほかの施設とは一線を画すものです。
お客様をおもてなしするということに、とことんこだわっているのです。
実際に様々な旅館に設計士チームと泊まって体感した上で、木のぬくもりのある
やすらぎ空間を提供されていますし、伝統職人さんに作っていただいた釜戸でごはんを
提供されていたりもしています。
また、そいったハード面だけでなく、提供する介護サービスというソフト面でも、こだわりがあります。
マニュアル対応ではなく、観察・傾聴し、一人一人にあったケアを提供するという確固たる理念です。
そのひとつとして、日中は玄関のカギをかけないというのがあります。
自分が障がい者施設で働いていた時は、いつも職員が全員カギをもっていました。
移動してもらう際にも、大きな鉄扉の前に集合させ、そこでカギを開けて食堂まで誘導したら、また鉄扉の鍵をかける。
カギをかけないというお話をうかがって、自分は以前の職場の大きな鉄扉のことを思い出していました。
経営者の理念を浸透させることは、意外と難しいことですし、当初はなかなか伝わらないジレンマもあったそうです。
しかし、本を書かれ出版され、それをスタッフに読んでもらうことで一気に浸透度が高まったとおっしゃっていました。
なにより印象的だったのが、とにかく従業員が大切だとおっしゃっていたことです。
実際にそこで働いていらっしゃるスタッフの方々をみていても、すごく明るくいきいきされていました。